認知症とその予備軍の人たちは増え続けていて、2025年にはあわせて1300万人を超すと言われている。
この数値は、65歳以上の3人に1人の割合。
そもそも認知症とは、加齢などにより脳細胞が死滅したり働きが低下することで、認知機能に障害が引き起こされる状態。
最近の研究では、認知症のサインに気付き早期に見つけると症状を食い止められることがわかってきた。
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認知症の段階
まずは、年齢とともに誰もが感じる物忘れ。
次の段階が、記憶力などが認知機能は低下しているものの、自力で日常生活を送ることができる軽度認知障害(MCI)と呼ばれる、認知症予備軍。
自力での生活が困難になる認知症の3段階に分けられる。
30年以上にわたり認知症研究に取り組んでいる朝田隆先生によると、特に早い時期に気付いて努力することで、認知症の進行を止めることもできるという。
認知症でなく、その前の段階で、それもなるべく早い段階で気づいて、進行防止に努めることが重要。
認知症になる前のサイン
毎日原稿を書いていて認知症とは無縁と思っていた元新聞記者のかたが実際に感じた、軽度認知障害になったときのサインを教えてくれた。
(1)怒りっぽくなった
熱燗が少しぬるかったときに、自分の感情がコントロールできなくなった。
以前なら「いいよいいよ」で済ませていたことを怒鳴ってしまったり、周りのお客さんがちょっとうるさいと「うるさい」と言ってしまったりしたという。
(2)些細なミスでパニックに陥りやすくなった
道に迷ったときにパニックになってしまって、自分がどこにいるのかさえ分からなくなったが、他人に道を聞けなくて自分でなんとか辿り着こうとして焦ってしまったという。
(3)歩くスピードが遅くなった
いつも乗っている電車に乗るために同じ時間に家を出て歩いて駅にむかったが、その電車に間に合わなくなった。
(4)電車の乗り過ごしが多くなった
(5)ズボンのチャックを閉め忘れる
改善法「レコーディング法」
そこで、朝田先生が実際に勧めたという改善法が、レコーディング法。
たとえば、タクシーにスマホを忘れる、床暖房消し忘れなどのミスに対して、きょうのミスという欄を作って実際に記録する。
ミスを記録し見返すことで同じミスを繰り返さなくなり、注意力がアップする。
朝田先生によると、記憶力は訓練によって改善しないが、注意力や集中力は改善する。
このほかに、認知力アップデイケアに通って、頭を使った知的な刺激と運動との組み合わせが脳を活性化させる練習をしたりしている。
父が軽度認知障害になりかかっているか、医者に行けばそう診断されるのはほぼ間違いないなく、物忘れがひどくそのたびに落ち込んでいるので、このレコーディング法だけでも勧めてみようかな?